日別アーカイブ: 2019年11月17日

大腰筋しっかり使えていますか?

*大腰筋の筋肉力は、足を後方に蹴りだす時に最大となる*

高齢者を対象とした研究で、大腰筋の横断面積と歩幅の間に強い相関関係があることが明らかになっています。

また歩幅が狭いほど、転倒の危険性が増す事も判明しています。

解剖学の見地から見ても、大腰筋は股関節を屈曲させて脚を前に振り出したり、振り上げた脚をキープしたりするのに使われる筋なので、この筋力低下が歩幅に影響すると、考えられています!

 

しかし!!

最新の手法を用いて歩行中に大腰筋が発揮している筋肉を測定すると、ももを高く持ち上げる(股関節の屈曲)より、脚を後方に蹴りだして身体を前に押し出す時(股関節の伸展)の時に、最も力を発揮していることがわかりました。

つまり、大腰筋そのものがバネのような役割をはたし、蓄積された力を一気に解放することで、次に脚を振り出すためのエネルギーを与えているのです。と同時に、大腰筋は身体を前方に押し出す時に、状態を安定化するように働いていることがわかります。そして、もう一つの大きな働きが上体との連携です。脚の運びは、大腰筋の収縮を通じて腰椎へと伝わります。これにより、上体が下肢に取り残されることなく安定して前に進むと考えられます。

これらを踏まえた点で、大腰筋のトレーニングの際に、脚を前に上げる動作よりも、後ろから前に持ってくる動作をした方が、効率良く大腰筋を鍛えられる事が解りますね。

バックランジやスプリットスクワットなどをオススメします!!